園長メッセージ

園長メッセージ

くりくまへようこそ

 HPをご覧のみなさま、ようこそくりくま保育園にお越し下さいました。ありがとうございます、園長の武尾正信です。

 本園は、「ポストの数ほど保育所を。」の全国的な保育所増設運動を背景に、1976年10月、ここ大久保町平盛の地に誕生しました。おかげさまでもうすぐ50周年です。「豊かな産明け保育」を求める「平盛地域に保育所をつくる会」が発足し要求を集め、社会福祉法人栗隈(くりくま)福祉会が設立母体となり、そのあゆみを重ねてきました。

 当時の政府は、「三歳児神話」にどっぷり浸かっていました。女性の社会進出が抑え込まれる困難な状況の中で、「男も女も子育てをしながら、保育園に子どもを預け働くことで、社会と結びつく。」事が、どれだけ大変であったか・・・。

 現在は、少子化(出生率の低下)が声髙に叫ばれています。コロナ禍の影響もあり、2022年の1年間の出生数は、80万人を割りました。(速報値)しかし、「少子化」は今に始まったわけではありません。20数年前から問題となり、政府は、「エンゼルプラン」等の対策は何度も打ちましたが、数字を見る限り、残念ながら功を奏していません。「こども家庭庁」、「子ども基本法」・・・等、政権の「異次元の子育て政策」は、果たして国民に子育ての楽しさや安心を与えてくれるでしょうか?

私もお世話になった一人です

 私は、「どろんこと太陽」を掲げ、子どもたちの発達を、保護者と共に保障していく園の方針に共感し、30数年前に長女を園に預けました。それから次女、三女と計11年間、園でお世話になりました、元保護者です。在園中3人の娘は、多くのの先生方に温かく見守っていただき、今では、それぞれに独立して家庭を築いています。私たち夫婦は、8人の孫のおじいちゃんおばあちゃんになりました。還暦を過ぎて、自分の子育てと、くりくま保育園のあゆみが重なり合って思い出されます。

全ての子どもたちに、豊かな子ども時代を

 わが国の保育の制度は、基本的に「公的保育制度」です。宇治市(地方自治体)に、保育の必要な子どもたちに保育を実施する責任があります。(それをバックアップするために国や京都府も必要な(財政)支援を必要とします。)宇治市から委託を受けて社会福祉法人が公立保育所に準じるかたちで、保育園を運営しています。本園もそうです。

 保育は、日本国憲法第25条「全て国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」・・・生存権を国民に保障し、憲法前文と第9条に謳われている恒久平和主義の土台の上に成り立っています。それともう一つ、国連「子どもの権利条約」に則(のっと)った保育の創造は、社会の主人公としての子どもたちの一人ひとりの人権が尊重され、一人ひとりに豊かな子ども時代が保障されることが重要です。「全ての子どもたちに、豊かな子ども時代を!」私たち保育に関わる者の究極の目標です。

コロナパンデミック・ウクライナ戦争を目の当たりにして

 自己責任が基本の新自由主義や「あとは野となれ、山となれ」で利潤追求第一の資本主義的な社会様式は、自然のしっぺ返しである未知のウイルス感染症のパンデミックには、困難が生じました。弱肉強食の世で、経済格差が拡大し普段から「弱い立場」に置かれていた人ほど、COVID-19は、厳しく襲いかかりました。人類は大きな犠牲を払い続けています。

 その流行の始まりは、人類が自然を荒らして開発したことと同根です。これからも、動物―ヒト、ヒトーヒト感染がかたちを変えて起こると想定されています。(ウイズコロナ時代)

 2022年2月末に始まった「ウクライナ戦争」は、ロシアのプーチンが起こした侵略戦争ですが、人々は、「21世紀にもなって、悲惨な戦争が起きるなんて・・・。」と、驚きました。しかし、厳然と軍事同盟が存在し、核兵器で相手を脅す「核抑止論」が幅をきかせている現在の人類社会で起こるべくして起きたと言えるでしょう。

 未来に生きる子どもたちには、COVID-19が一段落して、決して従前の社会に戻るのではなく、物事を地球的規模で自分の頭で考えられる子どもたちに育ってほしいと思います。そのために大切な「豊かな子ども時代」を用意したいと思います。

 希望もあります。人類社会は、核兵器を持つこともそれを使って周りの国を脅すことも違法なことと導き出しました。国連の核兵器禁止条約です。社会の有り様がここまできました。子どもたちを信頼し、バトンを手渡す。この条約は、子どもたちへのプレゼントでもあります。

 くりくまでゆったり、こどもたちと過ごしましょう。みなさんの人生も豊かになるのではないでしょうか?ご一緒に。

くりくま保育園 園長 武尾正信

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